この度ファーガス・マカフリー東京は、吉田稔郎(1928–1997)の個展を開催いたします。
戦後日本美術を代表する前衛グループのひとつ、具体美術協会の初期会員であった吉田ですが、本展覧会では具体美術協会の活動が特に活発だった時期にあたる1953年から1963年の間に制作された作品をご紹介いたします。
ファーガス・マカフリーの東京スペースで吉田稔郎の作品を展示するはじめての機会であり、12月22日までご覧いただけます。
〈吉田稔郎〉
1928年、神戸生まれ。吉田稔郎は、具体美術協会の創設者である吉原治良の父が経営していた油問屋(のちの吉原製油、現在のJ-オイルミルズ)で秘書兼デザイナーとして勤務しながら、吉原の西洋絵画に感化されるようになりました。その才能は具体美術協会設立前の1953年からすでに吉原の目にとまり、設立後もグループのなかで吉田は重要な役割を担うようになります。絵画とパフォーマンスが交差する領域での創造性を追求するよう吉原に助言を受け、白髪一雄、元永定正、田中敦子、嶋本昭三や村上三郎などの具体作家とともに実に表現豊かで独創性に富んだ作品を生み出します。
同時代の具体や海外の作家と比較すると吉田稔郎はまだあまり知られておりませんが、戦後の前衛美術を語るうえで避けてはならない作家であることは間違いなく、その存在と独創性が後進の作家や動向に及ぼした影響は計り知れません。吉田の作品は、次の具体美術の回顧展などで展示されました。「具体」展(ジュ・ド・ポーム国立美術館、1991年)、「具体―ニッポンの前衛18年の軌跡」展(国立新美術館、2012年)、「具体:素晴らしき遊び場」展(グッゲンハイム美術館、2013年)。1997年に死去。
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開催概要
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会 場:ファーガス・マカフリー東京
会 期:2018年11月3日(土)〜12月22日(土)
時 間:11:00〜19:00
休 廊:日、月、祝