蒔絵、螺鈿、彫刻…
変化に富んだ華麗な漆の世界
漆工芸は日本を代表する工芸美術であり、古くから日本人の生活を豊かに彩ってきました。
金銀の蒔絵や青貝の象嵌、七色に光る螺鈿など独特の美の世界を創造し、愛玩されました。
その中には意匠に古典文学を主題としたものもあり、鑑賞に一層の奥行きをもたらしています。匠の精緻な技と洗練された意匠が融合した日本の漆工芸は、まさに世界でも類を見ない独自の美術といえます。
本展では、住友家に伝わった日本、琉球、朝鮮、中国の漆工芸品の中から、茶道具や香道具、そして近代に製作された華やかなおもてなしのうつわをご紹介します。茶道や香道、能楽などの伝統文化の世界で重用された作品や、京都で作られた雅な会席具や書斎を飾る硯箱など、おもに賓客をもてなす場で使われた華やかな調度をご紹介するとともに、文人たちが愛玩した中国や琉球の作品もあわせて展示します。変化に富んだ華麗な漆の世界をお楽しみください。
開催概要
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【日時】 2018年6月2日(土)-7月16日(月・祝)
【休館】 月曜日(7月16日は開館)
【時間】 10:00~17:00(入館は16:30まで)
【料金】 一般800円(640)、高大生600円(480)、中学生以下無料
*20名様以上の団体はカッコ内の割引料金
会期中のイベント
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※すべて予約不要、要入館券
※B、Cは当日10:00より入場された方1名につき1枚、座席指定付整理券を配布。
◆A. ゲスト・トーク
6月2日(土) 15:00~16:00
室瀬智弥氏(目白漆芸文化財研究所代表取締役)
○うるしの技法からみる漆芸作品の魅力をご紹介いただきます。
◆B. 講演会
6月9日(土) 15:00~16:00
「漆器で愉しむ京(みやこ)の文化」
中尾優衣氏(東京国立近代美術館主任研究員)
○象彦や迎田秋悦など、近代京都の漆芸家についてご紹介いただきます。
◆C. ロビー・コンサート「尺八が奏でる美の世界」
6月16日(土) 15:00~16:00
尺八演奏:田嶋謙一氏
◆D. ゲスト・トーク
6月23 日(土) 15:00~16:00
小池富雄氏(鶴見大学文学部文化財学科教授)
○歴史的背景からたどる漆芸作品の魅力をご紹介いただきます。
◆E. ランチタイム・ショートギャラリートーク
6月7日・28日・7月5日(各木) 12:15~12:45
ナビゲーター:森下愛子(当館学芸員)