土田泰子展<br>導~ Whereʼ s a will,thereʼ s a way
陽光の降り注ぐ高さ11メートルのテーマホールを舞台に、気鋭の現代アーティスト、土田泰子の展覧会を開催します。土田泰子(つちだひろこ、1985年福井県生まれ)は、名古屋芸術大学デザイン学部を卒業ののち、朝日現代クラフト展準グランプリ・阪急百貨店賞や、フランク・ミューラー・アート・グランプリ「求ム。創造の天才。」などに入賞を重ね、幅広く国内外で活躍しています。
土田作品をみて、われわれは3度驚きます。最初は、完璧につくりあげられた美しい造形に。さらに作品の素材が、無数の安全ピンやマドラー、温度計などの日用品であることに自らの常識をくつがえされるような驚きを感じます。3度目に、その素材やサイズ、パーツの個数にいたるまですべてに意味があり作家の深い洞察に基づいていることに驚くことでしょう。
土田作品は「コンセプチュアル・アート」に与すると評されます。アイデアやコンセプトを重視する方向性がそう感じさせるのでしょう。一方その天啓のように浮かぶアイデアの実現には、一つ一つの素材をつむいでいく気の遠くなるような時間と手仕事が必須となります。求道的ともいえる営みが醸すオーラとその芸術世界をご堪能ください。