はじまりの美術館

3.11 関連特別企画「ビオクラシー 〜“途方もない今”の少し先へ」

ARTLOGUE 編集部2018/02/28(水) - 03:19 に投稿

東日本大震災、そして原発災害から丸7年。
「復興」という旗印のもと、被害にあった多くの場所は震災直後の様子が想像できないほど整備が進んでいます。そして、私たち自身も「『これまでの暮らし』を改めるべきではないか?」という想いとは裏腹に、危機感が少しずつ薄れていく感覚もないでしょうか?

タイトルである「ビオクラシー」は、震災後、福島に移住し活動を続けてきた、本展の企画伴走者である平井有太が2016年に刊行した著書「ビオクラシー 福島に、すでにある」からとられています。平井による造語である「ビオクラシー」は、漢字で表すと「生命主義」を意味します。

平井はこのビオクラシーを命より経済を重視し、ひいては戦争にもつながる資本主義や、民が主となり多数決で決めている現状の民主主義を超えるものとして訴えます。

また、人々との関わりや会話、インタビューなどを「ソーシャルスケープ」と名付け、社会活動におけるひとつの実践手段として位置付けました。著書ではその手法を用い、政治家やアーティスト、酒屋の蔵元、農家などを「活性家」として取り上げました。

青木尊大物産展  ~青木さんとわたしの関係~

ARTLOGUE 編集部2017/11/13(月) - 08:32 に投稿
「青木尊大物産展」チラシ画像

 

力強く印象的に描かれた目、ボールペンや鉛筆でゴリゴリと刻まれた線と形、そして画面にあふれるユーモア。作者の名は、青木尊。小学生の頃から絵を描きはじめ、入所した施設あさかあすなろ荘で創作活動を行い、施設を出た今でも自宅で制作を続けています。実は青木さんは、ここ「はじまりの美術館」が生まれるきっかけとなった作家のひとりでもあります。
本展は、青木尊の作品と、青木尊の関係者の「ことば」で構成された展覧会です。この展覧会であなたは、青木尊と出会い、青木尊を知らないからこそ様々なことを想像するはずです。その印象をぜひ「ことば」として残してください。あなたにも、この展覧会の「関係者」になってほしいのです。
展覧会を見終わったあと、あなたはきっと「青木さん」に会いたくなる......はず ?!