高崎市美術館

萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく

ARTLOGUE 編集部2018/07/09(月) - 21:43 に投稿

1969年に『ルルとミミ』でデビュー以降、『ポーの一族』や『トーマの心臓』など不朽の名作を生み、幅広いジャンルを手掛けてきた萩尾望都。大島弓子など同時期に人気を集めた漫画家らとともに「花の24年組」と呼ばれ、1970年代の少女漫画黄金期を築きました。

そうした中で1975年に発表された『11人いる!』は、従来の少女漫画では例をみない本格的SF作品として、その華麗なる登場が当時の漫画界に衝撃を与えます。以後、『百億の昼と千億の夜』(原作:光瀬龍)、『スター・レッド』、『マージナル』、『バルバラ異界』などの名作を世に送り出し、今も多くのファンを魅了してやみません。

本展覧会では、日本の少女漫画史におけるSFの黎明期を担った萩尾望都のカラーイラストレーション、コミック生原稿など、2016年4月に武蔵野市吉祥寺美術館で開催された「萩尾望都SF原画展」での原画をベースに、120点以上を追加した約400点のSF原画が大集合。惑星に魅入られた奇跡の漫画家・萩尾望都が描きだした星々が煌く、夢の展示空間が実現します!

 

水野 暁ーリアリティの在りか

ARTLOGUE 編集部2018/05/20(日) - 21:39 に投稿
左:《Mother》 2017-2018年、油彩・キャンバス(部分) 
右:《La Mirada de La Mancha》 2015-2016年、油彩・キャンバス(部分)

 

画家、水野 暁(みずのあきら  群馬県出身  1974-)は、徹底した描写を根底におきながら、実験的な表現も試みつつ新たな写実絵画の可能性を追求してきました。現場で描くことを基本軸に置く水野は、時とともに移ろう対象を五感でとらえ、変化のままにドローイングを積み重ねていきます。

直感をより活かし、油彩をドローイング的に捉えつつ集積していくという方法によって、描かれた場所や物のたたえる空気や光、音、匂いまでをも瑞々しく伝える絵画が生まれます。
2014-15 年のスペイン滞在を契機に、絵画のみならず写真など他メディアへの横断といった実験を試みて現在にいたっています。また、難病と共に生きる母の姿をどうとらえるかという取り組みから生まれた最新の作品《Mother》・関連ドローイング等を、本展で初公開します。
初期の作品から滞欧期の制作、そして帰国後の最新作を含む約90 点を展示し、水野 暁の追求するリアリティの在りかを探ります。

 

グラフィックデザイナー 佐藤晃一展

ARTLOGUE 編集部2017/11/01(水) - 08:28 に投稿

日本を代表するグラフィックデザイナー・佐藤晃一は、1944年群馬県に生まれ高崎で育ちました。県立高崎高校を卒業後、東京藝術大学へ進学し、資生堂宣伝部を経て独立。その後ニューヨーク近代美術館ポスター指名コンペ1席、第36回毎日デザイン賞、芸術選奨文部大臣新人賞など国内外でさまざまな賞を獲得しました。グラデーションを駆使し、「グラフィックデザインにおける日本的精神性」と未来的イメージを融合させたポスター群は「超東洋」として高く評価され、長く第一線で活躍し続けてきましたが、2016年5月に惜しくも逝去されました。

本展では代表作のみならず、少年時代の絵画、高高(たかたか=高崎高校)時代のポスターやスケッチブック、今まで展示される機会の少なかったごく初期の演劇ポスターやパンフレットなども取り上げています。氏にゆかりの深い旧井上房一郎邸と合わせ約220点を展示。グラフィックデザインの一時代を築き上げた佐藤晃一の世界をご覧ください。

 

グラフィックデザイナー 佐藤晃一展 フォトギャラリー

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為は法律で禁止されています。

企画展 没後50年 山口薫先生からきみたちへ

ARTLOGUE 編集部2018/08/02(木) - 20:08 に投稿
「まるで、独り言を手がいう様に」描く高崎市出身の山口薫は、「詩らしきものが先に生まれ/絵があとにつづくときもある」と語る詩人であり、また高校や大学の教師でもありました。県内収蔵作品を中心に没後50年を記念する本展では、地元の仲間や学校の教え子たち、影響を受けた画家などの作品も交えつつ、画家、詩人であり、良き教師でもあっ