日本画

絵本にみる日本画

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 12:56 に投稿
今日、絵本は人々に幅広く愛され、様々な物語が世代を超えて読み継がれています。 なかでも、話のあらすじに沿った挿絵は読者の想像力を高めるとともに、豊かな色彩や特徴ある表現を伴って、ストーリーに温かさや力強さを与えています。 昨今、絵本は子どもが楽しむばかりではなく、おとなにもその魅力を存分に伝えており、お気に入りの絵本を手元に置いて楽しむ方も多いようです。 こうした絵本の原画が、専門の絵本作家だけでなく、日本画家によっても手掛けられていることは、あまり知られていません。 そこでこの度、日本画家による絵本の仕事にスポットを当て紹介します。 本展ではまず、絵本原画を一作品として鑑賞いただき、そこに見られる日本画の要素や技法、そして絵本としての特性を踏まえた独特の表現などをご覧いただきます。 同時に、出品画家による本画作品も併せて展示し、両作品の表現の比較或いは、そこに通底する創意を鑑賞する機会ともしたいと思います。 日本の美術界を代表する日本画家たちによる絵本挿画が紡ぐ物語とのハーモニーを是非この機会にお楽しみ頂けましたら幸いです。

特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」

ARTLOGUE 編集部2018/12/03(月) - 17:29 に投稿

特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」は、「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』―皇室の至宝・国宝プロジェクト―」の一環として開催するもので、主催の東京国立博物館、文化庁が、宮内庁三の丸尚蔵館の協力を得て、日本美術の名品を選りすぐり紹介するものです。狩野永徳筆で、皇室ゆかりの名品である「唐獅子図屏風」と、永徳最晩年の名品で国宝の「檜図屏風」を、会期前半と後半に分けてそれぞれ公開するのに加えて、雪舟、尾形光琳、葛飾北斎らの名品を、一堂に紹介する展覧会となります。

<紡ぐプロジェクトとは>
皇室ゆかりの優品や国宝・重要文化財をはじめとする日本の美を、広く国内外へ、さらに未来へ紡ぐために、文化庁、宮内庁、読売新聞社が協力して進めていくプロジェクトです。

特別展覧会の開催に加え、フォーラムなど関連事業や、日本美術・文化の魅力を発信するポータルサイトの開設、文化財修理事業をプロジェクトの柱として実施します。貴重な文化財・美術品の公開を通じて得た収益の一部を修理に充てることで、文化財・美術品を後世に紡いでいくために欠かせない「保存、公開、修理」という一連のサイクルが永続する仕組みを作っていきます。

特別展「挑む浮世絵 国芳から芳年へ」

ARTLOGUE 編集部2018/11/27(火) - 19:47 に投稿

歌川国芳(1797-1861)は、旺盛な好奇心と柔軟な発想、豊かな表現力を武器として、武者絵や戯画に新機軸を打ち出し、幕末にいたって浮世絵のさらなる活性化につなげた浮世絵師です。今日では「奇想の絵師」としてその人気は定着してきています。

親分肌の国芳を慕って多くの弟子が集いましたが、なかでも「最後の浮世絵師」と称される月岡芳年(1839-92)が特筆されます。国芳の奇想をよく受け継ぎ、さらに和洋の融合を推し進めた彼の作品は、近年再び高く評されるようになってきました。

本展では、国芳、芳年のほか、芳年とともに国芳門下の双璧とされた落合芳幾(おちあいよしいく)(1833-1904)などにもスポットを当て、国芳が切り開いたさまざまな新生面を弟子たちがいかに継承、変化させていったのかをたどってみる機会とします。人々の嗜好に合わせ最後まで新しい画題と表現に挑み続けた、国芳を領袖とする「芳ファミリー」の活躍をご覧ください。展示作品には残虐な絵も含まれます。ご用心!

名画の時間

ARTLOGUE 編集部2018/11/22(木) - 14:53 に投稿

ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)では、絵画に描かれた「時間」の表現に焦点を当てる「名画の時間」展を12月8日(土)より開催します。絵画作品は時間と共に変化することも動き出したりすることもありません。しかし、絵画に描かれた世界にはいくつもの「時間」が表現されています。わずかな時間を閉じ込めた「瞬間」だけでなく、同時代のモティーフを取り入れることで表される特定の「時代」や、文学作品と交わることで生まれる「物語性」など、その表現方法はさまざまです。形を持たない「時間」とは、絵画においてどのように表現されるのでしょうか。近代において大きく変化した時間の概念は、人々の生活だけでなく画家たちの表現にも影響を及ぼしています。本展覧会は、ポーラ美術館が収蔵する珠玉の作品のなかから、絵画に描かれた「時間」の表現に焦点を当て、画家たちの探究の軌跡を辿ります。

本展では、特別企画としてフラワーアーティストとして活躍する東信(あずま・まこと)がポーラ美術館収蔵の花の絵画とコラボレーションした映像作品「Drop Time」シリーズを展示します。本作は、《菊》(黒田清輝 1912年(大正元年))、《アネモネ》(ピエール・オーギュスト・ルノワール 1883-1890年頃)、秋の

三瀬夏之介 × 辻村唯 二人展

ARTLOGUE 編集部2018/11/09(金) - 20:47 に投稿

今秋、イムラアートギャラリーでは、日本画家・三瀬夏之介(みせなつのすけ)と、陶芸家・辻村唯の二人展を開催します。

奈良に生まれた二人の同世代の作家は、絵画とやきものというそれぞれの分野において、自然が作り出す偶然性の芸術を作品の上に描き出しています。

三瀬夏之介は日本画の素材を用いることに徹して日本の風土を描き、その模糊としたダイナミックな構図のなかに、自身の記憶や現代的なモチーフを緻密に描き出します。「作品はいつか土に還ると思って制作しています」−そう語る三瀬は、例えば銅粉を混ぜたメディウムを用いて、作品を土に埋めて腐食させることで、絵画の中で緑青(ろくしょう)を生じさせ、まるで釉薬のような艶と色彩を作り出しています。

いっぽう辻村唯は、やきものの制作において一貫して「自然釉」と呼ばれる天然の釉を用いています。これは窯の中で起こる灰と土の化学反応から生まれ、表面に付着した灰やガラス質の緑青の釉により、人の手では作り出せない景色が描き出されています。窯から取り出されたばかりの溶けるような器体をした作品群は、彫刻作品然として、まるで生き物のような生命力を湛えています。

HOMMAGE

ARTLOGUE 編集部2018/11/07(水) - 18:24 に投稿

Sansiao Galleryにて、2018年12月1(土)~2019年1月19日(土) 「HOMMAGE」を開催します。

ギャラリー所蔵のセカンダリー作品と、それらの作品または作家をオマージュして、現在活躍中の作家 7 人が独自の解釈で制作した作品を、一堂に展示する企画展です。 
歌川広重やクリスト、ジャクソン・ポロックなど美術館級の所蔵作品と、現代アート・デザイン・コミック等多方面で現在活躍中の作家らによる作品を、同時にお楽しみいただけるたいへん珍しい機会です。 ぜひ足をお運びください。
 
【展示/参加作家】 
(ギャラリー所蔵作品より) 
歌川広重、A.R. ペンク、ダミアン・ハースト、ジャクソン・ポロック、上田義彦、ニキ・ド・サンファル、クリスト(予定) 
(以上の作家・作品をオマージュした新作を発表) 
渡辺おさむ、Iain Londsdale、森洋史、岩岡純子、ネルノダイスキ、並木夏海、Law Ka-nam, Bosco
 

江戸から東京へ ~江戸城無血開城から東京の新たな幕開け~

ARTLOGUE 編集部2018/10/31(水) - 02:30 に投稿
明治維新以降、わが国は近代国家の建設を目指し、現代社会の基本的な形を築き上げていきました。平成30年は、明治維新150年後にあたり、改めて明治期を振り返り、将来につなげていくために、全国各地でさまざまな取り組みが実施されています。今回の展示では、幕末の黒船来航以来の幕末動乱から江戸城無血開城、鹿鳴館時代といわれた明治10年代までの時代をとりあげ、社会の変化や千代田区をはじめとする江戸から東京へと移り変わる街並みなどを紹介します。特に、江戸城無血開城に皇女和宮や天璋院篤姫が果たした役割など、今まであまり語られなかった明治維新も紹介します。

篠田桃紅展-過去・現在・未来

ARTLOGUE 編集部2018/10/29(月) - 02:42 に投稿

有限会社ザ・トールマン コレクションは、イベント「篠田桃紅展-過去・現在・未来」を2018年11月1日(木)から11月11日(日)まで東京・増上寺(港区)にて開催致します。

墨による抽象画で知られる美術家、篠田桃紅氏のこれまで一般公開されることのなかった1960年代から2017年までの作品約25点を展示します。1913年に中国、大連に生まれ書家としての道を歩み、戦後に渡米をした後は書の形や意味にとらわれない新たな水墨抽象の表現を確立しました。当時から海外にて広く評価を得て、2005年にはニューズウィークの「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれました。およそ100年に渡る篠田桃紅氏の画業をぜひご覧ください。

※詳細はイベント公式サイトよりご確認ください。
 

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企画展 姿の美、衣装の美… 肉筆浮世絵

ARTLOGUE 編集部2018/10/27(土) - 02:30 に投稿

浮世絵は、現世肯定、現世亭受の価値観を背景として江戸時代前期に誕生しました。

浮世絵に先行する室町後期から江戸前期にかけての「近世初期風俗画」では、現世を楽しみ舞い踊る人々の姿が名所風俗図や遊楽図に描かれ、やがて舞踊する姿だけを取り上げて屏風絵の主題とした「舞踊図」や、さらには舞い姿・立ち姿などの美人画「寛文美人(かんぶんびじん)」が成立しました。

近世初期風俗画の「寛文美人」を受け継ぎ、浮世絵の代表的な主題のーつとなった美人画では、姿の美や衣装の美、時には物思いなどの感情が表現されました。江戸時代の人々の生活を彩った浮世絵美人画は、現在もなお私たちを魅了します。また、浮世絵師たちは同時代の人々の要求に応え、歌舞伎役者、故事・伝説など様々な主題を手がけました。それらの作品からは、当時の人々の関心の在処と共に、人生を享受する姿勢が伝わってきます。

2015年の浮世絵版画展に続き肉筆画(絵師が筆で描いた作品)を取り上げた今回の浮世絵展において、表現された美を楽しみ、それらを生んだ時代の積極的な人生観を感じていただければ幸いです。

※前後期で一部展示替え有り
前期:1/19~2/17
後期:2/19~3/17

所蔵企画展 空の情景 #skyscape_menard

ARTLOGUE 編集部2018/10/27(土) - 02:30 に投稿

空を表す言葉、SNSに投稿される空の写真…。
この数に、いかに私たちが空に魅了されてきたかがわかります。
いつも私たちの上にある空ですが、それはまた、二度とは同じ姿を見せてくれないものでもあります。そんな空を芸術家たちはそれぞれの表現で描きました。
本展では、コレクションから空をあらわした作品をご紹介し、画家たちが描いた空を手掛かりに、空の名前や土地々々の空の特徴、画家の制作の秘密に迫ります。
美術館を出たら、あなたの空の見え方も違ってくるかもしれません。