障害のあるアーティストたちの輝かしい才能を称える場として、「HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia」の開催が決定!

遠藤 友香2024/11/22(金) - 17:06 に投稿
HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia

HERALBONY Art Prize 2025

株式会社ヘラルボニーは、障害のあるアーティストたちの輝かしい才能を称える場として、東京建物株式会社をプラチナスポンサーに迎え、国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia」を、2025年5月31日(土)〜2025年6月14日(土)まで、三井住友銀行東館 1F アース・ガーデンにて開催します。

ヘラルボニーは「異彩を、放て。」をミッションに、アートを起点に新たな価値や文化の創造を目指す企業です。国内外の主に知的障害のある作家の描く2,000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまなビジネスへ展開しています。支援ではなく対等なビジネスパートナーとして、作家の意思を尊重しながらプロジェクトを進行し、正当なロイヤリティを支払う仕組みを構築しています。アートを纏い社会に変革をもたらすブランド「HERALBONY」のほか、商品や空間の企画プロデュース、取り組みを正しく届けるクリエイティブ制作や社員研修プログラムなどを通じて企業のDE&I推進に伴走するアカウント事業、あたらしい"常識"に挑戦する盛岡のアートギャラリー「HERALBONY GALLERY」の運営を行うアート事業など、多角的に事業を展開。さまざまな形で「異彩」を社会に送り届けることで、「障害」のイメージを変え、80億人の異彩がありのままに生きる社会の実現を目指しています。

2024年、障害のあるアーティストたちの輝かしい才能を称える場として「HERALBONY Art Prize 2024」を初開催し、世界28の国と地域から1973点の応募がありました。

HERALBONY Art Prize 2025

「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」は 2024年9月22日(日)に43日間の会期を終え、盛況裡に閉幕し、会期中の来場者数は累計1万人に達しました。JAL賞を受賞した、水上詩楽氏の作品「タイトル不明」はJAL全路線の機内紙コップに採用され、11月より一部路線のビジネスクラスアメニティに起用、空の旅を彩りました。

HERALBONY Art Prize 2025

また、トヨタ自動車賞を受賞した澁田大輔氏の作品「クジラの群れ」はラリーカーに花を添え、9月「TOYOTA GAZOO Racing Rally Challenge in 利府」で出走するなど、異彩が発露する機会となりました。

「HERALBONY Art Prize 2024」の感動を胸に、「HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia」では「限界はない。障壁を越え、創造性を解き放て!」をテーマに掲げ、さらなる高みを目指します。そして、グランプリ作品は、東京だけでなく、ヘラルボニー本社のある岩手、そしてフランス・パリの3都市での作品展示を行い、国際アワードしての存在感を打ち出していきます。 

(左から)ヘラルボニー代表 松田文登氏、松田崇弥氏
(左から)ヘラルボニー代表 松田文登氏、松田崇弥氏

2024年11月13日(水)に開催された「HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia」 記者発表会において、ヘラルボニー代表の松田崇弥氏と松田文登氏は、「世界の国々によって、障害そのものが持つ概念や価値観といった感覚は全然違うと思うのですが、ただ間違いなく課題があるということは事実です。アートというフィルターを通じて、それをフラットに感じ取ってもらって、本当に心からいいなって思える形を社会が作っていくことによって、障害そのもののイメージが緩やかに変わっていけるような、そういった啓発機能を持った存在でありたいというのが意識としてあります。

ヘラルボニーは、切り取り方とか捉え方とか伝え方とか、単純にその作品がどういうストーリーで、どういうコンテキストで、どういう歴史的なフックに乗っているのか、今までの既存の価値とはまた違う、フラットにそれを見ることによってどう思うかということも含めて、新たな鑑賞体験を作っていけるような、そういう枠組みにもチャレンジしていきたいなと思っています。

今回のヘラルボニーアートプライズでも、結構作品名が《無題》のものが多かったのですが、それって私達側に委ねられているということです。その説明を本人がすることがなかなか難しい作家も中には存在していて、そこも含めた色々な対応が必要なのですが、作品そのものがあることによって、何だか色々な感情をもらえるって、すごくこの世に生まれてきて豊かなことだと思いますし、スポットが当たる当たらないを超えて、その作品に出会えたことそのものが、自分の思考を豊かにする行為だと思っているので、そんないろんな発見がある展覧会であれたら嬉しいなと思います」と述べています。

開催決定に併せて、2024年11月13日(水)より応募作品の募集を開始しています。ヘラルボニーは本アワードを通じて、応募者が障害者ではなく、ひとりの作家としてその才能が評価され、さらなる活躍の道を切り開いていけることを強く望んでいるとのこと。

浅野春香氏
浅野春香氏

「HERALBONY Art Prize 2024」にてグランプリを受賞された浅野春香氏は、以下のようにコメントを寄せています。

「私は浅野春香と言います。普段は自宅の寝室兼、リビング兼、アトリエの部屋で制作しています。ご飯を食べるための大きなコタツで、あぐらをかいて制作しています。ずっとあぐらをかいているので、スジが痛くなります。たまに接骨院に行ってほぐしてもらいます。

私はへラルボニーアートプライズ2024に参加しました。数カ月前のことです。今でも夢のようです。私はキラキラした世界にいました。夢のような、綺麗な場所で、いろんな人に会って、皆んな私に注目してくれて、私は綺麗な服を着て、綺麗なホテルに泊まって。すごかったです。

夢のような場所から帰ると私は、スランプに陥りました。『ヒョウカ』よりいい作品を描かなきゃと思ったからです。『ヒョウカ』よりいい作品を描いてまた夢のような場所に行きたかったのです。でも、そういう気持ちが強すぎると絵が描けなくなります。

『ヒョウカ』は人から評価されたいって気持ちの絵です。でも、よこしまな評価されたいって気持ちがあると、絵は描けなくなります。私は人からちやほやされたかったのです。結局私は、『ヒョウカ以上の絵は描けない。でも、自分の描きたい絵を描きたいように描く』という所に落ち着きました。私はまた毎日絵を描いています。私は成長しました。

へラルボニーアートプライズ2025に応募しようとしている皆様、私が皆様に思うことは、まず応募してみてくださいということです。何事もチャレンジしてみてください。種まきをしてください。結果はついてくるかもしれないし、ついてこないかもしれません。でも、チャレンジすることはとても大事なことです。

頑張れば自信がつきます。種まきをすれば、もしかしたら芽が出るかもしれません。もしかしたら、皆様の絵が飾ってもらえるかもしれません。そしたらたくさんの人に見てもらえます。もしかしたら、皆様の絵が商品のデザインになるかもしれません。そしたら、とても嬉しいと思います。皆様、ぜひチャレンジしてみましょう!」

金沢21世紀美術館 チーフ・キュレーター/株式会社ヘラルボニーアドバイザー 黒澤浩美氏
金沢21世紀美術館 チーフ・キュレーター/株式会社ヘラルボニーアドバイザー 黒澤浩美氏

審査員を務める、金沢21世紀美術館 チーフ・キュレーターで株式会社ヘラルボニーアドバイザーの黒澤浩美氏は、以下のように語っています。

「一般論として、色々なところで皆さんが目にする社会的動向として、欧米、白人、男性というのが非常にパワフルにアート界でも長く君臨してきた事実があります。アートヒストリーをどこから書き込むかということは議論するところではありますが、皆さんが書店で手に取られるアートの教科書をご覧になっていただいて、今回の審査員の方々が手掛けているアール・ブリュットというのは、本当に少ないページしか割かれていませんし、ものによっては書いてもない本がほとんどです。

これは別段不思議はなく、アートの世界ではやはり研究、アカデミックのラインと、それからそれを必要とする人たちとの間でのやり取りがほとんどですから、それが主流となって残ってきたのがアートヒストリーです。

全然そういうアートは取り上げられていないかというと少し語弊があるのが、一般的に障害があるということを、誰が決めてるのかということもあると思うんですね。今まで障害者ということを外の人たちが決めている状況なので、それを作家ファーストで作家が作ったものであれば、障害があるかもしれないけれど、それは作家の作品として評価するという視点の入れ替えですね。それが必要なんじゃないかなと思います」。

 

「誰もが正当に『評価』される社会へ向けてー異彩が放つ輝きが未来を照らす、その第一歩を共に歩みましょう」という言葉を、松田崇弥氏、松田文登氏は述べています。ぜひ、国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia」に注目してみてください。

 

■「HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia」

会期:2025年5月31日(土)~2025年6月14日(土)

会場:三井住友銀行東館 1F アース・ガーデン(東京都千代田区丸の内1-3-2)

主催:株式会社ヘラルボニー
 
応募要項/審査基準/賞について

・応募資格
1.  国内外で活躍を目指す、障害のある作家を対象とします。
(国内在住)障害者手帳をお持ちの方
(海外在住)自治体/行政機関/医療機関の発行した「障害の内容が明記された」内容の書類をお持ちの方
※一次審査通過者は本人確認書類として上記書類のコピーを提出いただきます。

2. 作家本人または所属団体等による応募申し込みが可能です。
以下のいずれかに該当する方
①作家本人 ②親権者(作家が未成年の場合) ③親族・保護者 ④後見人 ⑤作家が所属する福祉施設その他団体

3. 国籍・年齢・性別及びプロフェッショナル・アマチュアを問いません。

・応募方法
公式ウェブサイト上の専用応募フォームからご応募ください。
特設サイト(日/英):
日版:https://artprize.heralbony.jp/ 英版:https://artprize.heralbony.jp/en/

・応募期間
2024年11月13日(水)17:00~12月30日(月)23:59まで(JST)
応募の詳細は、「HERALBONY Art Prize 2025 Presented by 東京建物|Brillia」特設ウェブサイトをご参照ください。

株式会社ヘラルボニー | 異彩作家とともに、新しい文化をつくるアートエージェンシー

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