デジタルテクノロジーを使ったアート作品を創造するアート集団チームラボが、世界遺産の下鴨神社(賀茂御祖神社)を舞台に今年もアート展を開催しました。3回目の開催となる今回の展示は、チームラボが取り組んでいる「Digitized Nature」(自然が自然のままアートになる)をコンセプトに、「鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab - TOKIO インカラミ」と題し、前回より規模を拡大して神社の敷地が光のアート空間になっています。
入口のゲートを過ぎると真っ暗な空間の中に卵形をした光の球体が、神社の中へ誘うようにあちこちにあらわれます。その明かりだけを頼りに歩いていくと、道ははるか上空にまで伸びる木々に囲まれた糺の森の参道へとつながり、さらに多くの光の球体たちがひっそり流れるBGMにあわせてゆったりと動きながら、参道を色とりどりに浮かび上がらせています。
まるで異世界へと続くかのような道をしばらく歩いてから、参道の横を流れる泉川に目をやると、光で描かれた昔の人たちが幻影のように歩く姿が目に入ります。「Walk, Walk, Walk 」と名付けられた作品はコンピュータでプログラミングされていて、リアルタイムで動きを変えるので二度と同じ作品には出会えません。淡い光と共に歩き続ける行列からは、まるで生きているかのような息づかいまで感じられます。
神社の奥にある楼門の中にもたくさんの光の球体があり、ふれたり、ぶつかったりすると、それにあわせて色を変化させます。境内にある建物とあいまって独特な雰囲気を醸し出す作品になっています。
さらに奥へ進むと御手洗池があり、水面にも光の球体が浮かんでいます。池に続く階段に座って作品を眺め続けていると、京都の夜の熱さも忘れてしまいそうになります。
本作品の面白さは、下鴨神社という特殊な空間そのものが作品と一体化しているところにあります。
風が吹いたり、雨が降ったり、その時々の気象とあわせて作品の見え方も大きく変わりそうです。夕方に日が沈みかける頃から夜にかけて訪れてみるのもいいかもしれません。
会場は思った以上に広く、光を見つめているとしばしば引き込まれてしまうので、時間に余裕をもって出かけるのをおすすめします。開場中は御朱印やお守りの販売もありますし、もちろんお参りもできます。最終入場時間が夜の9時半と遅くまで空いているので、ひと味違う夜の京都のアートを楽しみに出かけてみてはいかがでしょうか。
[関連情報]
下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab - TOKIO インカラミ
http://shimogamo.teamlab.art
会 期:2019年 8月17日(土)〜9月月2日(月)
会 場:下鴨神社(賀茂御祖神社)京都市左京区下鴨泉川町59
*糺の森の南側、河合神社からの入場になります。
時 間:18:30〜22:00(最終入場21:30)
*会場の混雑状況により変更あり。
料 金:平日1,300円/土日1,500円
*小学生以下無料、20歳以上の保護者同伴が必要。
アクセス:
■京阪・出町柳駅より徒歩12分
■地下鉄・烏丸線 鞍馬口駅から徒歩
■市バス最寄りバス停 新葵橋、下鴨神社前、糺の森、御影橋
主 催:下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab 実行委員会
協 賛:TOKIOインカラミ
特別協力:下鴨神社(賀茂御祖神社)
協 力:奥田直幸
後 援:京都府、京都市、京都市教育委員会、京都市観光協会、京都商工会議所
問合せ:キョードーインフォメーション TEL: 0570-200-888 (10:00〜18:00)