本展覧会は、悠久の歴史を刻む中国の仏像を、それを受容してきた日本の視点で読み解きながら通観するはじめての試みです。
人類が脈々と生み出してきた造形のなかで、最も普遍的かつ広範にみることができるのは、人のすがたと礼拝の対象となる偶像といえます。中国においても長い歴史の中で多種多様な立体造形が生み出され続け今日に至っています。
なかでも後漢時代(1世紀)には中国へ仏教が伝来し、以降は各地に浸透する仏教の広がりと共に様々な仏像が造られるようになりました。
そうした情報は遣隋使・遣唐使に代表されるような古代から脈々と続く交流により日本にも逐次伝えられ、その密接な関係は遣唐使の廃止以降も絶たれることはなく、中国歴代の王朝との交易や僧侶の交流が受け継がれました。そのなかで日本には時代を問わず中国でつくられた多くの仏像や仏画などが舶載され、日本の仏像に多大な影響をあたえています。
本展は、まず中国に仏教が伝来する以前の
「1 古代の人物表現 戦国~漢時代」からはじまります。そして南北朝時代を中心とする
「2 仏像の出現とそのひろがり」、
「3 遣隋使・遣唐使の伝えたもの」、
「4 禅宗の到来と〈宋風〉彫刻」と時代順にすすみ、最後に隠元が伝えた黄檗のほとけや潜伏キリシタンが信仰のよりどころとした仏像からなる
「5 新たな仏教・キリスト教との出会い」の各章で構成し、関連する日本の仏像と共にご紹介いたします。
開催期間
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展覧会ジャンル
展覧会
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