秋野不矩(あきのふく、1908-2001) は現在の静岡県浜松市に生まれた女性画家です。1930年から官展への人物画出品を経て、1948年に日本画の革新をめざす美術団体「創造美術」(現・創画会) の結成に参加。1962年に現・タゴール国際大学( 西ベンガル州・シャンチニケタン) での日本画客員教授としてインドに渡ると、その後生涯で14回インドに訪問し、その印象を創画展や個展などで発表し、高く評価されました。作品にはインド特有の強烈な日差しや暑さ、雨季に一変する川の様子、さらに力強く生きる人々が描かれるとともに、その根底には伝統的な岩絵の具の技術があり、また近代絵画としてのモダンで斬新な構成があって我々を魅了します。
その目覚ましい活躍は毎日芸術賞(1986年)、日本芸術大賞(1993年)、文化勲章受章(1999年) へと結実しました。また戦後は絵本原画も精力的に制作しています。
本展は、県内では2008年に神奈川県立近代美術館葉山館で開催されて以来11年ぶりとなる回顧展で、インドに取材した代表作など50点により、そのおおらかで気高い画業の高みを紹介します。
開催期間
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上位美術館・ギャラリー
展覧会ジャンル
展覧会
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