明治以降の近代美術界は、西洋の美術思想や絵画技法の導入と伝統の継承との狭間で揺れ動きました。
そのような時代にあって、竹内栖鳳(1864-1942)は、元治元年(1864)に京都で生まれ、18歳で四条派の幸野棋嶺に入門しました。
四条派の他、狩野派や土佐派など様々な古画の研究に取り組み、明治33年(1900)37歳でヨーロッパに渡り西洋美術への理解を深め、その後、西洋画法を取り入れた写実表現によって、日本画の新しい道を切り開きました。
晩年は後進の指導にも力を注ぎ、橋本関雪や上村松園など多くの有能な画家を育成しました。
この度の展観は、伝統に立脚しつつ独自の表現を創造した竹内栖鳳にスポットをあて、その魅力に迫るものです。
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