生きている虫たちを見つめることは、これからを生きるぼくたちを見つめることです。
多摩丘陵の東側にある町田市には、小山田緑地や野津田公園など緑あふれる自然が残っていて、今も多くの鳥や虫たちが暮らしています。秦野にアトリエを構える絵本作家の舘野鴻さんは、こうした緑地や里山に棲む虫たちを観察し、長い時間をかけて1冊の絵本にしています。 舘野さんが選ぶ虫たちはどれも個性的。
数千匹の卵を産みながら、僅かな数しか成虫になれない「つちはんみょう」は、小さなからだで、困難な運命に立ち向かいます。動物の死骸を栄養にして子育てをする「しでむし」からは、ひとつの死とそれによって育まれる新たな命のつながりを考えずにはいられません。1年の内10ヶ月をさなぎで過ごし、春の一時期にパッと蝶になり野山を飛び回る「ぎふちょう」は、延々と続くさなぎの間、そこで何を感じているのでしょう。そして、現在描いている「がろあむし」は、太古より体や棲みかを変えながら、今も暗黒の地下に生き続け、“生きた化石”と呼ばれています。
いのちは、つながっている。 遥かな昔から、地球上のあらゆる生き物は、種を超え、時を超えて、つながっている。
この夏は、虫たちの一生を描くことで“生きることとは何か”を問い続ける舘野さんの作品から、身近にある自然や生き物の素晴らしさを感じてください。
▪️概要
会期:2018年7月14日(土)~2018年9月24日(月・振休)
会場:町田市民文学館 ことばらんど 〒194-0013 東京都町田市原町田4-16-17
休館日:毎週月曜日(ただし、7月16日、9月17日、9月24日は開館)、第2木曜日
料金:無料
開催期間
-
アクセス数
10
0
10