石村 由起子

オルビス30周年記念 「ケの美」展

ARTLOGUE 編集部2017/11/21(火) - 22:20 に投稿

グラフィックデザイナーの佐藤卓氏をディレクターに迎え、日本人の伝統的な世界観である「ハレ」と「ケ」の「ケ」、すなわち当たり前に繰り返される日常生活の中における「ケ」に着目、そこに潜む「美」とは何かを、クリエイター14名の方々にご参加頂き、浮かびあがらせます。会場では、一般の方々が「朝食」「場所」「漢字」の3つのテーマで日常だと感じる写真の投稿により構成される、参加型展示「みんなのケ」も実施。日々の生活における「ケ」の存在に様々な視点で気付きをもたらします。

 

日本人の伝統的な世界観として、私たちの生活には、非日常的な「ハレ」と、日常である「ケ」の両面があります。「晴れ着」というように、祝い事や特別なイベントが「ハレ」であるのに対して、毎日繰り返されるごくあたりまえのことが「ケ」にあたります。現代社会は、とかく華やかな「ハレ」が注目を集めますが、その華やかな「ハレ」も、一見退屈にさえ思える「ケ」の充実の上にこそ、特別で有り難い(ありがたい)ものとして感じられるのではないでしょうか。この展覧会では、毎日あたりまえに繰り返される日常生活の中における「ケ」に着目し、さらにそこに潜む「美」とは何かを、日常生活に新たな提案をされ続けているクリエイターの方々にご参加いただき、浮かび上がらせたいと思います。