SOMA 日本の森と素木の家具
本展は岐阜県美濃加茂市にアトリエを構える木工家川合優が率いるライフスタイルプランド「SOMA」の活動を紹介するものです。
川合は、木工家として日々森や木と対峙する中で、日本古来の木の文化とその奥深さを体感すると同時に、国内の木材利用の状況などにも目を向けるようになりました。現在、日本では戦後間もない頃に将来を見越して植林されたはずの木々が有効に使われずに余り、その結果、山林を中心とした生態系が破壊されつつあります。その一方、日本は海外の森を伐採した安価な木材を大量に輸入しており、その数は年間木材消費量の7割にも及びます。
川合は、そのような状況の解消や、森や木が傍にある日本古来の生活文化を現代に取り入れる方法を考え、2016年にSOMAを立ち上げました。一人の木工家が始めた活動は次第に多くの人々の共感を集め、家具の製造販売にとどまらず、ワークショップやフィールドワーク、森を活かすための活動など、様々なコラボレーションへと発展しています。
本展は、多面的な活動を展開するSOMAの全体像を俯瞰できる初めての展覧会となります。