企画展 古墳文化の珠玉
現代の様々なアクセサリーの先駆けといえる「玉」文化は、古墳時代に花開きました。素材には色彩鮮やかな貴石、ガラス、金属など多様な種類を使い、勾玉、管玉、丸玉、切子玉などのさまざまな形の玉類が作り出されました。
しかし、古代の人々は、玉類を単にアクセサリーとして見ていたわけではありません。時のヤマト王権から下賜(かし)を受けたり、朝鮮半島など各地との外交交渉により入手したり、様々な政治・外交・交易の成果として玉類を得ていました。つまり、玉類の所有状況は、その人物の階層、職掌、性別などを考える有効な材料にもなるのです。
島根県は、古墳時代に全国屈指の玉類の生産地であったことは著名です。当県に関わりの深い「いにしえの玉」を通してみた古墳時代像を紹介します。