大乗寺
兵庫県美方郡香美町、国立公園山陰海岸に位置する大乗寺は、天平17年(745年)に行基菩薩によって開かれた高野山真言宗のお寺です。樹齢約1200年のクスの巨木を見上げながら石の階段を登り山門をくぐると、緑に囲まれた山門・客殿・本堂・薬師堂・鐘楼が姿をあらわします。江戸中期の画家円山応挙やその一門の画家たちの襖絵などがたくさんあるので「応挙寺」の名で親しまれております。円山応挙がまだ無名の頃、当時この寺の住職密蔵上人がその才能を見い出し、銀三貫目を与えたそうです。それをもとに江戸で学び名をなした応挙は、後に息子や弟子を連れてこの寺に戻り仏間他13余りの部屋の襖絵を描いたといわれております。現在そのうちの165点が国の重要文化財に指定され