斎宮歴史博物館
斎宮は、飛鳥時代から南北朝時代まで、およそ660年のながきにわたって続いた国の機関でしたが、資料が少なく謎につつまれたその施設は、いつの頃からか「幻の宮」と称されてきました。 しかし、昭和45年(1970)に、三重県多気郡明和町古里で始まった宅地造成に伴う発掘調査が契機となり、斎宮の存在は勿論のこと、その規模や変遷が次第に明らかにされていきます。そして昭和54年(1979)には、面積約137ヘクタールが国史跡に指定されるにいたりましたが、その後も調査は計画的に進み、現在では奈良時代の終わりから平安時代にかけての大規模な土地の区画「方格地割」の存在や、また斎王の御殿があったといわれる「内院」についても、かつての風景が次第に明らかになっ