田部美術館のある松江市北堀町の塩見繩手一帯の堀端は、古い武家屋敷の残る伝統美観地区。この一角、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)旧居に隣接して田部美術館は建っています。松江市指定文化財である長屋門をくぐると錆色の入母屋の屋根をもつ白亜の田部美術館がみられます。建物は、福岡県久留米市出身の日本を代表する建築設計家菊竹清訓(きくたけきよのり)氏の設計によるもので、松江では旧島根県立博物館・島根県立図書館・島根県立美術館も菊竹氏の設計です。当館では、これら不昧公の愛蔵品をはじめ、自作の品や御好み道具、それに楽山焼・布志名焼など、郷土の工芸品を主体に収蔵・展示しています。