飯沼珠実―建築の瞬間/momentary architecture
《箱根強羅、仙石原》2018 年 ©Tamami Iinuma
ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)は、2017 年 10 月に、現代美術を展示するスペース「アトリウムギャラリー」をオープンし、平成 8 年よりポーラ美術振興財団が助成してきた若手芸術家たちを紹介する「HIRAKU Project」を開始しました。第 4 回目の展示として、「飯沼珠実―建築の瞬間/momentaryarchitecture」展を、2018 年 5 月 19 日(土)から 7 月 16 日(月・祝)まで開催いたします。
飯沼珠実は、建築やその周囲の空間を写真をとおしてとらえ、プリントやアーティストブックにその様相を表現してきました。飯沼は建築を、無機質な物体ではなく、建築家をはじめその建設に携わった人々や、その内部や周囲を往来した人々の記憶が降り積もった、温度のある存在として考えています。こうした着想から、建造物の構造的な美しさに加えて、「建築」に漂う空気や記憶までをも表現した、洗練された写真作品を制作してきました。