「STEAM THINKING -未来を創るアート京都からの挑戦 国際アートコンペティション スタートアップ展」フォトギャラリー

ARTLOGUE 編集部2020/03/19(木) - 17:25 に投稿
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鈴木 太朗×有限会社フクオカ機業《水を織る》<br>繊維なら何でも織物にできるほどの技術力で、ポリエステル糸とチューブという、西陣織にとっては未知の異素材繊維を織り込んだ作品。チューブに「色水を流す」ことで模様や色の変容を実現した手法は、光の移ろいや風の動きといった自然現象を取り入れた作品制作で知られる鈴木氏ならでは。縞模様が刻々と浮かび上がり消えていく様に目を奪われます。
鈴木 太朗×有限会社フクオカ機業《水を織る》
鈴木 太朗×有限会社フクオカ機業《水を織る》
大和 美緒×株式会社島津製作所《under my skin》<br>精密機器、計測器など多様な製品や技術で知られる株式会社島津製作所の協力の下、顕微鏡で観察した大和さん自身の血液細胞を撮影。倍率や観察範囲を変えた血液細胞イメージを195枚のガラス板に描き出しています。<br>何かの風景にみえるようランダムに並べられたガラス板。顕微鏡でしかみることの出来ない極小の世界が、体内という枠を超え眼前に広がります。
大和 美緒×株式会社島津製作所《under my skin》
大和 美緒×株式会社島津製作所《under my skin》
森 太三×太陽工業株式会社《膜のはざま》<br>本来であればピンとはった状態で使用される「膜」が、だらんと垂らされたり、くしゃくしゃと丸められたり、様々な質感を持って、空間を占める本作。本来定められた用途を離れ、自由に形作られることで、新たな表情をみせ、存在感を放ちます。同じ素材で作られた椅子やテーブルで憩いながら作品や空間を観察していると、思いがけない風景が自分の中に立ち上がってくるかもしれません。
森 太三×太陽工業株式会社《膜のはざま》
市原 えつこ×デジタルハリウッド大学院/株式会社ハコスコ《仮想通貨奉納祭》<br>「キャッシュレス時代の新しい奇祭をつくる」というコンセプトのもと2019年から市原氏が始めた「仮想通貨奉納祭」。画像の《サーバー神輿》を中心に構成され、仮想通貨を用いれば世界のどこにいても、搭載されたサーバーで、神輿への「お賽銭」送信が可能。お祭り道具等、祭の様々な要素に新しいテクノロジーを導入した本作は、なつかしくも新しい光景を展開し、ユーモアを湛えながら未来に向けて伝統をアップデートしています。
市原 えつこ×デジタルハリウッド大学院/株式会社ハコスコ《仮想通貨奉納祭》
市原 えつこ×デジタルハリウッド大学院/株式会社ハコスコ《仮想通貨奉納祭》
市原 えつこ×デジタルハリウッド大学院/株式会社ハコスコ《仮想通貨奉納祭》
市原 えつこ×デジタルハリウッド大学院/株式会社ハコスコ《仮想通貨奉納祭》
久保 ガエタン×株式会社コトブキ/株式会社タウンアート《きのどうぶつ》<br>会場内におかれた作品のモチーフは「バロメッツ」。「バロメッツ」とは、綿はウールのように動物から採取されるという中世ヨーロッパでの誤解から生まれた伝説の植物です。「羊のなる木」としてイメージされた「バロメッツ」を起点とする本作は、長年親しまれてきた痕跡を感じる遊具で構成されています。アートなのか、遊具なのか、動物と植物の境界を泳ぐ「バロメッツ」さながら、何かを定義づけ分類しようとする感覚、認識のため無意識に頭の中で設ける境界線もほどけていくかもしれません。
久保 ガエタン×株式会社コトブキ/株式会社タウンアート《きのどうぶつ》
林 勇気×京都大学iPS細胞研究所 (CiRA)《細胞とガラス》
林 勇気×京都大学iPS細胞研究所 (CiRA)《細胞とガラス》
林 勇気×京都大学iPS細胞研究所 (CiRA)《細胞とガラス》<br>暗い室内で展開する映像作品である本作の主人公は、動物の体内で作られた臓器を移植されたガラス職人の男性。友人からの依頼を受け、友人宅の窓ガラスを溶かし器へと再生させます。男性が受けた移植は技術的、倫理的な問題から現実には実施されていないものですが、本作は生命科学が直面し、未だ議論を重ねている問題への応答でもあります。作中で用いられた様々な窓の光景が複層的に織りなす一瞬は必見。
八木 良太×美濃商事株式会社《Resonance》<br>《Time Resonance》、《Resonance in Perspective》、《For Algernon》、《Synthetic Wave》からなる本作は美濃商事株式会社が開発した、平面上に立体視差をもたらす特許技術「ミノハート3D」からインスパイアされており、八木氏の独自の解釈による3Dの視覚効果を体験することが出来ます。  それぞれの作品の視覚効果は、作品に用いられた素材と素材が重なり影響し合うことで生じますが、それらを作品へと昇華する技術とアーティストのアイデアもまさに「Resonance」(共鳴)しています。
八木 良太×美濃商事株式会社《Resonance》より《Synthetic Wave》
八木 良太×美濃商事株式会社《Resonance》より《For Algernon》
八木 良太×美濃商事株式会社《Resonance》より《For Algernon》
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