本展は、詩人吉増剛造の多様な創作スタイルと、企画展「涯テノ詩聲 詩人吉増剛造」に着想を得て構想しています。
「詩人」と聞くと、どのようなイメージを持つでしょう。
文字を推敲して詩作をしたり、できた詩を朗読する人、でしょうか。従来の詩のイメージで吉増を見ると、活動の多様さと幅の広さに驚かされます。「全身詩人」とも評されるその多様な仕事は総じて「詩」であり、他にない存在感を放っています。いつのまにか「詩人」や「詩」というものの持つイメージは崩れ、なにかを表現することに「決まったかたちはない」ということに気付かされます。
では「詩」が詠まれるとき、そこではなにが起きているのでしょう。
隠されていた大切な「なにか」が顕わにされ、もしくは未知の価値がたち現わされているような、そんな感覚を覚えます。そしてそれらは愛おしまれるようにして、ここに詠い留められ、もしくは解き放たれ、私たちに届けられているようです。
本展では、吉増をはじめ、様々な手法でなにかをアラワし、詠うように留める7組の作家を紹介します。それぞれの「なにか」を味わいつつ、表現というものの多様さと、その力を感じていただければ幸いです。
[出展作家]
浅見俊哉、上田假奈代(釜ヶ崎芸術大学)、鈴木ヒラク、富塚純光、中村和暉、宮川隆、吉増剛造
※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為は法律で禁止されています。
開催概要
----------------------------------------------------------
会 期:2018年11月10日(土)〜2019年1月20日(日)
会 場:はじまりの美術館
時 間:10:00~18:00
休 館:火曜日、12月31日~2019年1月4日休館
入 館 料:一般500円、65歳以上250円
*高校生以下・障がい者手帳をお持ちの方および付添いの方(1名まで)無料
■関連イベント
◯ギャラリートーク 〜みんなで一緒に作品を味わおう!〜
美術館スタッフと一緒にみんなで「アラワシの詠」を巡ろう!誰かと一緒に作品を見ると、新しい気づきがあるかもしれません。大人も子どもも大歓迎です。
日 時:12月15日(土)、1月13日(日)いずれも13:00~14:00
料 金:無料(要観覧料)
◯連歌に挑戦!猪苗代兼載と詠のこころ
はじまりの美術館がある猪苗代で「うた」といえば、室町時代を代表する連歌師・猪苗代兼載がいます。研究者の戸田純子氏を迎え、兼載や連歌のことを紹介いただきながら、みんなで句をつくります。
日 時:11月25日(日)14:00〜15:30
講 師:戸田純子(元高校教員・猪苗代兼裁研究)
協 力:猪苗代の偉人を考える会 参加費:無料
◯冬の会津・親父二人語り
猪苗代在住の語り部・鈴木清孝氏と、会津かたりべ会の清野清作氏による民話語りを開催します。こ
の時期ならではの「会津の冬」にまつわる民話語りです。
日 時:1月14日(月・祝)14:00〜15:30
語り部:鈴木清孝(猪苗代民話の会)・清野清作(会津かたりべ会)
料 金:無料(予約不要)