会津若松市出身の小説家で詩人の西川満は(にしかわみつる)は、2歳で家族とともに台湾に渡り、台湾で育ちました。早稲田大学仏文科で西條八十等に学んだ後、台湾に戻り、台湾独自の文学を打ち立てることに尽力します。 1933年に台湾日日新報に入社。記者として活躍すると同時に媽祖書房を設立。台湾の美しい自然や豊かな歴史、文化、風俗に基づいた雑誌を発行しました。また西川の美意識の結実した装丁を施した私家本は「美本は台湾から」と日本でも評されるほどものでした。本展では、近年大回顧展を開催した国立台湾文学館との共催により、西川満が愛してやまなかった台湾を、西川が手掛けた本などから御紹介すると同時に、西川満が台湾文学界において果たした役割にも触れます。 西川満をはじめとした日本人、台湾人が互いに築いた両国の親しさは、2011年の東日本大震災時の台湾からの多大な支援へとも繋がっています。人や文化が国境を越え、人と人を、国と国を繋ぐことを、福島県出身の西川満の活動を通して考えたいと思います。
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