木村伊兵衛《大阪・中之島公園》1955年 ゼラチン・シルバー・プリント
コレクションは、東京都写真美術館の収蔵作品を紹介する展覧会です。今年のテーマは「たのしむ、まなぶ」。
「美術館」という場における学びは、学校や書物による学びとは異なる体験をもたらします。美術館の空間の空気感、壁に並ぶ作品のリズム感、実際の作品の大きさによる存在感などを全身で感じたりすることからの学びは美術館特有のものです。また、ただ作品を時代の資料として見て情報を得るというだけではなく、自分の興味にそって作品の中に写っているものをじっくり見ることで、それまで気づかなかった作品の別の一面に気づいたり、あるいは「わからないこと」を発見し、その「わからなさ」をたのしんだり、ということも美術館での「まなび」です。
本展は、同館の34,000点以上におよぶ膨大なコレクションの中から、古今・東西の優れた名品の数々を紹介しつつ、観客の皆様を美術館の豊かで多様な学びへと誘います。写真に詳しい方にも、そして同館を訪れるのは初めてという方にも新たな「たのしみ」と「まなび」がきっとあることでしょう。さあ、どうぞ一緒に写真の中へ!
<本展の見どころ>
珠玉の名作がズラリ!
国内・海外の名作がそろう東京都写真美術館コレクション。その数は3 万4000 点を超え、世界でも希有な写真・映像のコレクションとして知られています。本展は2016 年秋のリニューアル・オープン以来、初めて国内外の代表的なコレクションを数多くご紹介するコレクション展です。親しまれている名作から、著名作家の代表作まで、惜しみなくズラリと展示。個展とはひと味ちがった贅沢なセレクションをお楽しみください。
思わず “話したくなる” 作品
教育普及を専門とする学芸員が企画した本展には、“思わず話したくなるような”作品が多数展示されます。作品のなかに写っているものや状況が不思議だったり、作家や被写体の気持ちを想像したり、写っていないものまで見えてくるような、話のネタがつまった作品ばかりです。名作展の決定版でありながら、ふだんは解説パネルなどの情報をチェックして見終えてしまいがちな作品を、自由なアプローチでの鑑賞へといざなう優しい空間がひろがっています。テーマ、モチーフ、作家などにつながりや違いを感じながら、じっくりと作品の世界に入っていきます。
大学や企業も注目!「美術鑑賞」
ひとつの作品をじっくりと見て、どんどん考えを深めていくこと。そして、ほかの人の考えに耳を傾けて、新しい見方を共有すること。いま大学や企業はこのような美術鑑賞に注目し、大学入試や企業研修にも取り入れています。本展では、鑑賞の案内となる『じっくり見てみるガイドブック』(日英)もご用意。対話型の写真鑑賞をリードします。
イベントを多数開催
会期中には、関連ワークショップやイベントを多数開催します。手話付きのギャラリートークや、障害の有無にかかわらずさまざまな人がいっしょに鑑賞するワークショップもあります。さらに、「鑑賞」と「制作」が同時に楽しめるワークショップができるのも、東京都写真美術館ならではの特徴です。おとなもこどももそして多様な背景の人々も、だれもが参加できる関連プログラムで「たのしむ、まなぶ」を体感してください。(※詳細は東京都写真美術館ホームページでご確認下さい)
開催概要
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【期間】2018年5月12日(土)~8月5日(日)
【時間】10:00‐ 18:00(木・金は20:00まで)入館は閉館30分前まで
ただし、7月19日(木)-8月3日(金)の木・金は21:00まで
【休館】毎週月曜日 ただし、7月16 日(月・祝)は開館、7月17 日(火)は休館
【料金】一般 500(400)円/学生 400(320)円/中高生・65歳以上 250(200)円
※ ( )は20名以上団体、小学生以下および都内在住・在学の中学生。
※ 障害手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※ 第3水曜日は65歳以上無料
※7月19日(木)‐ 8月3日(金)の木・金18:00-21:00は学生・中高生無料/
一般・65歳以上は団体料金。
※各種割引の併用はできません。