鈴木春信「浮世美人寄花 路考娘 瞿麦」明和6年(1769)頃 中判錦絵 ボストン美術館蔵
William Sturgis Bigelow Collection,11.19518
photograph © Museum of Fine Arts, Boston
鈴木春信の(ぶ 1725?-1770)は、錦絵創始期の第一人者として知られる浮世絵師です。この展覧会では、質・量ともに世界最高の春信コレクションを誇るボストン美術館の所蔵品から、選りすぐりの作品を展観します。 若い恋人たち、母と子、さりげない日常、古典主題から発想された見立絵・やつし絵など、春信は小さな画面の中に詩的で洗練されたイメージを豊かに表現しました。江戸の評判娘や名所を主題に取り入れたことで、錦絵の大衆化に貢献したことでも知られています。
本展では、ボストン美術館の豊富なコレクションにより、春信の活躍の様子をほぼ網羅してご覧いただけるでしょう。同時に関連作品も展示し、この浮世絵師を育んだ時代の気風を伝えます。
希少な春信の作品は、ほとんどが海外に所蔵されることから、日本国内で作品を見る機会は非常に限られています。本物と出会える最高の機会を是非お楽しみください。
春信を日本で見るのは難しい
現存する春信作品の8割以上が海外に所在しており、日本で展覧会を開くのが最も難しい浮世絵師といえます。
世界で唯一確認される作品など、希少作品の数々
錦絵草創期の明和期(1764-72)を中心に活躍した春信の作品は、1図あたりの残存数が極めて少なく、今回の出品作の中には、世界で1枚あるいは2枚しか確認されていない作品も含まれます。
美しい保存状態
春信の頃の錦絵は、植物から作られた絵の具が中心で、特に紅による赤、紅と露草(青花)の混色による紫は、光によって退色してしまうことが知られています。ボストン美術館が所蔵する浮世絵版画は、長く展示されることがなかったため、多くが良好な状態に保たれてきました。日本での出品が叶う今回のため、今後も良好な状態を守るべく、里帰りの前後各5年、合計10年間ボストン美術館でさえ展示をしないことが条件となっています。
世界一の春信コレクションはボストンに
ボストン美術館には、600点以上の春信作品が所蔵され、世界一のコレクションを誇ります。このうちの半数以上を占めるスポルディング・コレクションは門外不出、
たとえボストン美術館であっても展示されることはありません。今回はそれと並ぶ質・量を誇るビゲロー・コレクションより選りすぐりの作品を展示します。
はじめての里帰り品も
今回出品される作品の約8割が、ボストン美術館に収蔵されて以来はじめての里帰りとなります。
概 要
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会期:2018年4月24日(火)~ 6月24日(日)
時間:火~金/10時~20時、月土日祝/10時~18時
※入館は閉館30分前まで
休館:5月7日、14日、21日、28日の各月曜日
会場:あべのハルカス美術館
〒545-6016 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F
◆美術館サイト https://www.aham.jp/
◆展覧会サイト http://harunobu.exhn.jp/
ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信 フォトギャラリー
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