橋爪 彩 個展 Girls Start the Riot

ARTLOGUE 編集部2017/11/01(水) - 07:56 に投稿
《Girls-Start-the-Riot》2010‐2011年-高橋コレクション蔵 橋爪彩 ©Sai HASHIZUME

 

ポーラ美術館(神奈川県、箱根)は、開館 15 周年を機に、新たに未来を切り拓く現代美術の作家を紹介す るスペースを新設します。このスペースのオープニング展として、橋爪 はしづめ 彩 さい の個展「Girls Start the Riot」を、 10 月 1 日(日)から 2018 年 1 月 8 日(月)まで開催いたします。 19~20 世紀の西洋絵画の優品を収蔵するポーラ美術館が、初回展示としてこの作家を取り上げる理由は、 卓越した描写力と独自の世界観を通じて、西洋絵画への絶え間ない問いかけを、橋爪が続けている点にあり ます。 本展のタイトルは、橋爪が伝統的な西洋絵画のアップデートを試みるシリーズ「After Image」(2010 年-) における、初期の代表作《Girls Start the Riot》(2010-2011 年)に由来しています。橋爪は、精緻かつ丹念 な描写を特徴とした絵画を制作し、約 5 年間の滞欧生活を経た後に、ボッティチェリやカラヴァッジョとい った伝統的な西洋絵画の翻案に着手し、近作ではマグリットやゴッホ等をテーマとした作品に取り組んでい ます。 《Girls Start the Riot》(2010-2011 年)は、セザンヌの静物画をモティーフにした作品です。橋爪は、伝 統的な西洋絵画のイメージの中に、顔の見えない3人の少女が無遠慮にも入り込んだ情景を描き出しました。 作品タイトルにある「暴動(=Riot)」という言葉には、西洋絵画の伝統や権威に対しての抵抗を明確に示す とともに、まったく新しい現代的な息吹を作品に与えるという意味が込められています。本展では、「After Image」シリーズの原点でもあり、マニフェストでもあった《Girls Start the Riot》を出発点として、この シリーズにおいて橋爪の描いた、現在に至るまでの軌跡をご紹介します。

 

◆橋爪 彩(はしづめ・さい)

1980 年東京生まれ。東京芸術大学大学院修了。文化庁新進芸術家海外留 学制度研修派遣生やポーラ美術振興財団在外研修員として、フランスや ドイツに滞在。帰国後は、国内外で精力的に活動。主な展覧会に、「ポー ラミュージアムアネックス展 2012”華やぐ色彩”」ポーラミュージアム アネックス(東京、2012 年)、「DOMANI・明日展―未来を担う美術家 たち〈文化庁芸術家在外研修の成果〉」国立新美術館(東京、2013 年)、 「ノスタルジー&ファンタジー 現代美術の想像力とその源泉」国立国際 美術館(大阪、2014 年)、「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.04」高松市美術館(2014 年)、「Beautiful Stranger」ポーラミュー ジアムアネックス(東京、2014 年)、「This isn’t Happiness」イムラア ートギャラリー(京都、2017 年)など。2014 年秋には、個展「Beautiful Stranger」と同タイトルの初作品集 を刊行、またポーラ RED B.A のメインビジュアルとして《RED SESSION》を制作。島田雅彦『美しい魂』(新潮 社)、金原ひとみ『ハイドラ』(新潮社)、などの装画を担当。

 

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