資生堂 presents チームラボ かみさまがすまう森のアート展

ARTLOGUE 編集部2017/10/16(月) - 22:06 に投稿

連続する生命の形

 

今から172年前、1845年(江戸後期)に50万平米にも及ぶ敷地に創られた御船山楽園。敷地の境界線上には、日本の巨木7位、樹齢3000年以上の武雄神社の神木である大楠があり、庭園の中心には樹齢300年の大楠がある。そのことからわかるように、御船山を中心とした素晴らしい森の一部を、森の木々を生かしながら造った庭園であることが想像できる。庭園と自然の森との境界線は極めて曖昧で、回遊していく中で森を通ったり、けもの道に出くわしたりする。森には、素晴らしい自然の巨石に囲まれた稲荷大明神がまつられ、洞窟には、名僧行基が約1300年前に岩壁に直接彫ったと伝えられる仏や五百羅漢がある。
そう、何百万年もの時間の中で形作られた森や巨石や洞窟、そしてそこに千年以上もの時間をかけて人々が意味を見出してきた上に御船山楽園はあるのだろう。そして、今なお続く自然と人との営みが、庭園と森の境界が曖昧な、この居心地の良く美しい文化的遺産を生んでいるのだ。
そして、庭園と森との境界の曖昧な場で道を失ってさまよった時に、長い自然と人との営みの、境界のない連続性の上に自分の存在があることを少し感じた。だからこの広大な庭園と森の中で迷い込んで行くような展覧会をやりたいと思ったのだ。

チームラボは、「Digitized Nature」というアートプロジェクトを行っている。非物質的であるデジタルアートによって「自然が自然のままアートになる」というプロジェクトだ。

自分という存在は、何十億年という圧倒的な時間の長さの、永遠に繰り返されてきた生命の生と死の連続性の上にある。しかし、日常では、なかなかそれを知覚することが難しい。
森を探索していた時、圧倒的長い年月をかけて形作られた巨石や洞窟、そして森そのものの造形こそが、長い時間の生命の連続性を表す形そのものであると気が付いたのだ。今回は、それらを生かし、デジタルアートによって、連続する生命の塊を創った。

チームラボ

 

 

資生堂 協賛にこめた想い

 

資生堂の社名は、中国の古典「易経」にある「至哉坤元(いたれるかなこんげん) 万物資生(ばんぶつとりてしょうず)」(大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか。すべてのものはここから生まれる)という一節に由来しています。
「美しい生活文化の創造」という企業使命のもと、創業145年の現在に至るまで、資生堂は独自の美意識を築いてきました。
このたび、長きにわたり取り組んできた芸術文化支援活動の一環として、世界のデジタルアートシーンをリードするチームラボ主催の本アート展に協賛するはこびとなりました。

会場では14作品のひとつに、「WASO Tea House - 小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々」を展示します。
ブランドSHISEIDOの新スキンケアラインである「WASO」のコンセプトは“All things beautiful come from nature” (自然からくる美しさ)。チームラボの“自然が自然のままアートになる”というコンセプトと融合させたコラボレーション作品です。
WASO Tea Houseでは体験そのものが作品であり、五感でブランドの世界観を感じていただけます。

資生堂

 

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