住所
富山県 南砺市 井波3624
エリア
井波は工匠の町でもあります。
その歴史は古く桃山期には、伏見城造営に御用大工として腕をふるい、江戸後期瑞泉寺再建のおりに京都の木彫技術を学んだことが井波彫刻の始まりとなっています。
宮大工や社寺彫刻より出発した井波の工匠は、明治に入って次第に欄間などの室内工芸へと仕事を広げ、専業の木彫刻師や塗師を生み出しました。この工匠の中から、伝統技術を新しい時代感覚に調和させ、自由で創造的な造形表現に挑戦しようという作家たちが現れ明治後期には、欧米の万国博覧会受賞者を昭和9年に初めて帝展の入選者を、昭和16年文展には5人の入選者を、その後商工省輸出工芸展への出品者を含め10数人の作家たちが延べ40回余りの入選を果たしました。
戦後の井波美術は、日展の工芸彫刻部門が飛躍的に成長し、入選が100人を超え特選受賞者は10数名達し、また毎日書道展などの出品者も続出するなど井波の文化活動を盛りあげました。
昭和40年代以降は、芸術観の多様化の時代をむかえ、二紀会、玄土社書展、モダンアート展、日本伝統工芸展、国展、亜細亜現代展などに出展する作家たちが現れそれぞれの部門において最高賞などの数々の受賞を獲得しています。このような全国的な公募団体展の他にも、県展をはじめ全国コンクールや国際展などにも多くの受賞者がみられ、近年では、個展やグループ展などなどで注目される作家も出ています。さらに日展を中心に審査員経験者は20名を超えていることも見逃せません。
井波美術は300人位の人々がこうした技と形の長い積み重ねのうちに伝統・現代、そして質・量とも充実した作家団体を作ってきました。約10,000人の人口の規模としては美術の町として世界に比類ない地域的特性をもっているといえます。
郵便番号
932-0234
アクセス数
0
0
0
緯度
36.56030870
経度
136.97084862